*春待つ疑問符*

*本当のこと?

「お兄ちゃんは、交通事故にあって天国にいっちゃったって前に話したよね?」

カズマ君とカズマ君のお父さんはお店の前に椅子を並べて空を眺めていた。

「うん。」

「お兄ちゃんは優しかっただろ?」

「うん。」

「あの日は、寮に入ってたから、久々に家に帰ってくる日だったな…」

カズマ君は黙ってお父さんの話を聞いている。

「寮に入って1ヶ月は毎週のように帰ってきてたからなぁ。

大変だけど、僕は家から通おうかななんて言ってたな…。

ホームシックかって、からかったら“うん”って、正直者だったからなぁ。

まぁ、和真に泣きつかれたってのが八割だな、帰ってきてよ〜って。」

「言ってな…‥言ったかな?」
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