恋水〜悲しいだけじゃない嬉しい涙もあるよね〜
いつものベンチ前で
突然立ち止まったから
考えごとしてたから
柊さんの背中にぶつかった。


「 花歩…。 」


かほ…?

柊さんの背中から顔をズラして見てみると
さっきの綺麗な女性の前だった。

綺麗な女性は
立ち上がり
一瞬冷ややかな目を私に向け、
そのあと
柊さんに微笑んだ。


「 柊、あれ?
その女の子が唯愛ちゃんなの?
かわいいね!!
はじめまして、花歩です。 」


私に握手を求めてきた

私は手を出そうとしたら
柊くんに止められた。


「 なんのつもり? 」


花歩さんは
私に聞こえるように
わざと柊さんに耳うちしていた。


「 今夜会ってくれるって言ってくれたから
それまで時間潰しなんだよね。
明日の朝まで
帰さないからね。 」


私にも
しっかり聞こえた内容に

まだまだ子供ぽい私でも
何を言ってるのか
ちゃんとわかってしまった。
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