恋水〜悲しいだけじゃない嬉しい涙もあるよね〜
「 柊さん、
次会うときは
坂東先生に戻るだけですから…。 」


私は
柊さんの大きな手を
最後にラブ繋ぎをしてみたが


「 唯愛、
オレは
ずっと愛していたんだ。 」


いつもは大きく私を包んでくれている柊さんなのに、
今は母親とはぐれた子犬みたいに
小さくなっていた。

5年間で初めて
私はこの子犬みたいな柊さんに
たまらなくなってキスをした。


「 5年間、
大切にしていただいて
ホントに嬉しかった。
ありがとう…
今のが私の卒業証書です。
柊さん、サヨナラ。 」


自己チューな終わりかただって、
わかっています!!

ちゃんと話し合いをしたからって
私の答えは同じだもん。


歩き出した私に
柊さんは何度も名前呼んでくれたけど
振り向けなかった。
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