恋水〜悲しいだけじゃない嬉しい涙もあるよね〜
「 おばさま、
おジャマしまーす。 」


どこにいるかわからないから、
とにかく叫んでみた。

返事が聞こえたような気がしたけど、
誠士の部屋に急いだ。


「 おっ、すげぇ、はぇーなぁ。
唯愛、
そんなに急ぐことなのか? 」


息を切らしながら何も言えないでいる私を
二人して笑いながら見ている。

梨音ちゃんは、
部屋を出ていった…

私は
やっぱり苦しくて
座ることも出来なくて
息を整えなきゃって
誠士の部屋の窓を開けて空気を吸い込んだ。


やっと落ち着いて
とりあえず座って
梨音ちゃんが戻ってくるのを待っていた。

誠士も
二人に…と言ったから、
梨音ちゃんが私の分の麦茶を持ってきてくれたので、一気に飲み干した。


「 唯愛、相談って? 」

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