【黄昏の記憶】~ファースト・キスは封印の味~
「で、今回は、どうしたの? またグリードの残党?」
少女めいた仕草で、上目遣いに見つめられて、晃一郎は、うっと言葉につまってしまう。
図星だ。
図星過ぎる。
恐るべし、如月優花。
二年前は、まだ『女の子』という感じだったのに、今はどうだ。
立派に、女の顔をしてやがる。
「……なんで、わかった?」
「だって、そうなんでしょ?」
実際、そうなのだから、反論の余地はない。