意地っ張り少女の恋愛事情
いつもの教室とアイツ
トントン
「ゆいー」
「ん…はぁい…」
 何時?…6時半…
「ん~・・・」
伸びをして階段を寝ぼけ眼のまま下りていく。朝食のにおいが鼻をかすめる。
私天野結は只今起床したばかり。バリバリ中学生の朝を迎えている。
 …学校面倒だなぁ
とか思いながら制服を着てイヤホンをつけヘルメットをかぶった。
私の学校は田舎の中にあり学校も自転車通学できる距離にある。まぁたいていの生徒は皆自転車通学。私もその一人。
この頃は音楽を聴きながら行くのが習慣。幸い教師の通る道ではないのでその辺は問題なし。…チクられなければの話だけど。
カシャン カチャ
「はぁよございます」
「おはようございます」
数人の先生たちとすれ違いいつものように挨拶をしながら教室へ向かう。
…先生たちってホント元気だよね…特に教頭…
熱血的な教頭とあいさつを交わし教室へ。うちの学校の教頭は本当に元気だ。
「…はよー」
…やっぱ男子来んの早
「…ぉう」
…しかも宿題写してる…って宿題やってないんだった!
「りーワーク貸して~、お願いっ」
「いいけど今悠馬に貸してるから次になるよ?」
りーは学年トップ。いつも宿題貸してくれる気のいい友達。ちょいちょい抜けてるところあるけど…そこが面白い。
「おk。 悠馬次それ貸して」
「あぁ」
真田悠馬小学校からの友達。休みの日とかちょくちょく遊びに誘ってくれる気の合う男子友達。過去に殴り合いの喧嘩をしたことがある…めちゃくちゃ強かった…。ハーフだからかやたら運動神経がいい。友達も多いしクラスの中心的存在ルックスもよくかっこいい部類入る。だからそこそこモテてる…てか彼女居し…一部の人しか知らないんだけどね
「あっ楓~おはー。で昨日あれ見たよ…なんだっけ…あのアニメ」
駆け寄りながらいつものように話しかけた。
「ん?はよ~。あれ?…あぁBSの深夜アニメでしょ?言った通りおもしろいっしょw」

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