意地っ張り少女の恋愛事情

嵐は突然に

「せんせーこれ今日やんないとダメな感じなの～?」
脚立に乗り作業をしながらぼやく
「今日しかあと時間ないんですよ。だから頑張ってください。」
にこやかに言う担任
…めんどくさいなぁ…はぁ
今日は放課後学級委員の人たちで学級の飾りつけを任された。
外はまだ４月なのでもう真っ暗。
…寒いし…暗いし…終わらないし…最悪だっ!
「せぇんせっ。こっちおわったよぉ～」
天ぱの颯花が語尾を伸ばしながら先生に言う。
「じゃあ結さんに渡してもらえる?」
「はぁい。結ーはぁい」
「ぁ…うん」
颯花は同じ学級委員の副会長。私と会長争いをして負けた子。ぶりっ子で有名で性格がかなり悪い。人によって態度を変えていてあまりいい印象ではない。もちろん私もこいつは嫌いだ。でも顔はかわいい部類に入る…らしい。彼氏が居るとか居ないとか。
ちなみに恭弥や理紗（りー）も学級委員である。
「恭弥っ。そっち手伝うよぉ?なにかある～？」
ニコニコと甘えるような声色でパタパタと小走りで駆け寄る颯花
「ぁ？…あぁ…じゃあ理紗のほう手伝ってやって。」
といってリーのほうに指をさす。
「わかった。理紗やることあるぅ?」
にこっり笑いながら尋ねる
…なぁにが「やることあるぅ？」だぶりっ子め!!
「いや、別にないけど…。あるとしたらこの本棚運ぶに手伝って」
「はぁい」
二人がかりで本棚を運ぶ