意地っ張り少女の恋愛事情

「内またで運ぶ人がいるかっつーの」
ぼそっと作業をしながらつぶやく私
なんだかイライラしてきて作業が乱暴になってきてしまった。
「結、曲がってる」
と、すかさず恭弥が指摘を入れる
「へ？…おわっ、すごく曲がってる…」
はっと我に返り見てみると酷いことに…
「あちゃぁ…やり直しじゃん…うわぁめんどくさいぃ」
頭を抱えて唸ってしまう私。
半分まで来ていたものをはりなり直しはさすがにくるものがある。
と唸っていると
「会長さん早く直したらぁ?帰れないよぉ」
すかさず颯花が入ってくる
「今なおすよ。」
…なぁにが直したらぁ？だ。大した仕事もしてないくせに
軽く颯花を睨みさっさと修復作業を始める
「よし、結さんそれ終わったら今日は終わりますよ」
「りょーかい。今終わらせまーす」
帰りたいが一心でパパっと終わらせた。
…ちょっと雑かもだけどいっか
「終わたようですね。じゃあみなさん一回集まってください」
『はーい』
全員で返事をする
丸くなり明日の予定を聞き解散する
「はぁつかれたぁー」
伸びながらつぶやく。
「お疲れさん」
恭弥がこちらを見て笑う
「楓たち帰っちゃってるかなぁ」
場所は玄関。外履きに履き替え自転車小屋を目指しながらつぶやく
「案外後ろから来たりしてな」
並びながら隣で言う恭弥
…一人で帰るのだけは嫌なんだけどなぁ…
「だといいのに…一人とかこんな暗いのにやだよ…」
下を向き力なくつぶやく
「じゃあ俺と帰るか?」
「へ？」
…今なんて?
ぱっと恭弥を見る
「だから俺と帰らねー?って聞いたの」
優しげに微笑む恭弥