年の差12の片思い

社会の授業が始まった。

「・・・は、〜ですねー」

今日はまだ一回も
先生のこと見てない。
・・・見るのが怖い。
目を合わせても、
すぐ逸らされそうで・・・
顔を見ても、きっと先生は
こっちを見ない・・・


気づいたら、泣いてた。
先生が、心配して名前呼んでくれた。
授業しないで、隣に来てくれた。
そして・・・小さな紙を渡された。

『どうした?元気ないな。
 何かあったら俺に言ってな!』

駄目だよ、特定の生徒だけ
優しくしてたら。
クビになっちゃうよ。
先生はちゃんとした先生に
なりたいんだよね?

教壇に戻った先生を見た。
目があって、笑ってくれた。
目を合わせるのが
怖いとか・・・
馬鹿みたい。


< 15 / 26 >

この作品をシェア

pagetop