僕が男だったら
そう言って電話をしていた女子はどこかに行った。
『あなた方のお友達ってどんな方ですか?』
「友達?」
と俺は聞き返してしまった。

『朝一緒におられた方です。』その返事を聞いたが理解ができなかった。なぜ透の事を聞いてくるのか?ということが、沙良も同じ疑問だったのだろう。
「なぜ透の事を聞くんですか?」

『透さんとおっしゃるんですか。彼の事を聞く理由は、彼が朝から今まで部長高盛と一緒にいるからです。』


俺も沙良もその言葉に衝撃を受けた。
透、お前は何をしているんだ。俺はお前の昔からの幼馴染みだがたまに理解ができない、沙良はもっと理解ができないだろう。帰ってきたら問い詰めるからな。
俺はそう心に誓った。










『茜様、持って参りました。』彼女が電話を終えて20分が過ぎようとしていた時、扉が勢いよく開いた。次は全く知らない人だった。
『ありがとう。だが佳歩、あなたもノックはしてくれ、驚く。』
『申し訳ございません。私は茜様に会いたい一心で。』

なんだこの迫力は少し怖い気がした。
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