僕が男だったら
「お前最近来ないだろ。じいちゃんが来てやったぞ」

「分かったから。着替えてくるから道場行ってて」

めんどくさいが、じいちゃんには従うしかない。


「来たよ。」
「早速だが、始めてみ」

うちの母方のじいちゃんは、日舞の家元であり、昔から女みたいだった俺は日舞もたしなんでいた。


「久しぶりだとやっぱり疲れるな」
汗を拭きながらじいちゃんに歩み寄った。

「まぁまぁだな。最近は剣道ばっかりなのだろ?足の運びが男になってきておるぞ」

「まじで。これからはたまには行くわ」


もぅ一回踊れと言うじいちゃんからのご命令で踊った。



パチパチパチ

終わった直後だった。
普段日舞はじいちゃんしか見ない、母さんにも見せた事は数回しかない。

「えっ?」
『並樹、すごいな』「透、きれいねぇ」

そこにいたのは、母さんと茜さんだった。

「その可愛い子は、誰じゃ?」
『高盛茜と申します。』
「華道の展示のお手伝いをしてくれてるの。」

「ほぉ。礼儀正しい良い子じゃの」
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