僕が男だったら
「聞いたかよ女子高だって。ここらで女子高は、鈴波女子だけだぞ。」
こういう時の隼人は、早かった。こいつは、昔から興味がある物には飛び付く奴だから。

「鈴波女子って、有名だよなぁ。」
隼人は、ずっとうるさく鈴波女子の情報を言っている。
俺だって知っている。

鈴波女子、頭もよく容姿も整った子が多い学校だ。
俺達の通っている高校も頭はそこそこ良い。だが普通の共学だ、うちの生徒の中でも鈴波の生徒とお近づきになりたい生徒は多い。特に男子は。


「はぁ、何とかあの子と知り合いになれないかなぁ」
隼人の言うあの子は、スカートの子だろう。

「無理だよなぁ。」
まぁ無理だろう。会う事もないだろうが、俺も気になる。隼人とは、違う人物が…


「まぁ、隼人なら次会ったら声かけれるんじゃないか?」

「無理だよ、鈴波は」
俺達が降りる駅に着いた。

その1日は、鈴波話題で盛り上がった。隼人だけがだが。










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