僕が男だったら
隼人達と別れ、おれは校内を見ていた。うちと変わらない普通の学校だ。ただ凄く綺麗と言う所が違う、うちの学校の奴らは掃除の時間でも大半が遊んでいる、それの違いなのだろうか?

『何をしている。』

掛けられた声に驚き止まってしまった。

『その制服は、賀新学園だな。でも男子だな、今日は弓道女子部だけをお招きしたはずだったのだが。』
その言葉で、声の主が部長高盛だと判断できた。

「俺は応援です。副部長の佐藤さんが、校内を見学しても大丈夫だと言っていたので。」
俺は、そう言いながらゆっくり振り向いたがその人物を見て衝撃を受けた。



『有希奈は、また余計な事を。』

『まぁいい、君は害を加えるような人物ではなさそうだ。有希奈もそう思い言ったのだろう。』
俺は、目の前の人物は4日前に会った人物だからだ。

『挨拶が遅くなった、高盛茜だ。有希奈から聞いていると思うが、弓道部部長だ。』

「あっ、俺は並樹透。」

『君は、まだ校内を回るのか?そんなに見たい物でもあるのか?』

「いや、別に」

『初対面の方に悪いが、少し私につき合ってくれないか?仕事が終わらなくてな』
< 8 / 24 >

この作品をシェア

pagetop