守るべきもの
修平は、高いビルの屋上から、下界を見下ろした。


周りでは鑑識が忙しく動き回っていた。


(これは、自殺じゃない)

修平の直感が告げていた。


飯田病院長と話した時に、強い意思を感じた。


病院長にふさわしい男だ。自殺なんかしないだろう。


病院長は、帝都中央病院に運ばれた。沙依が、どんな気持ちで治療に当たっているのかと考えるだけで胸が痛んだ。
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