守るべきもの
私は、ふと目が覚めてベランダに出てみた。


少し肌寒いが、火照った体には心地良かった。


町並みを眺めていたら、背中に重みを感じた。


「どっかに行っちゃったのかと思った。」


修ちゃんは、私を抱き締めながら、首にキスをした。


「すげぇいい匂い。」


私は、修ちゃんの方に向きを変えると、キスをした。


情熱的なキスになろうという時に、携帯電話の着信音が鳴った。


修ちゃんの顔が曇った。

「悪い。出なきゃ。」


「うん。」


私は、修ちゃんの背中を見つめた。
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