守るべきもの
第ニ章
修ちゃんがいなくなった部屋は、ガランとして寒かった。
あんなに情熱的に抱き合ったベッドも冷えてしまった。
私は、パラパラと医学雑誌をめくった。
救命救急の医師になってから、もう7年だ。
2年前に、腹部を包丁で刺された男性が救命に運ばれて来た。
私は、その男性の処置に当たった。そこで、話しを聞きに来た警察官が、修ちゃんだった。
修ちゃんは、必要もないのに事件が解決した事を、私に話しに来た。
そこで、夕食に誘われた。私は、断った。よく知らない人と話すのは苦手だ。
修ちゃんは、諦めずに私の元にやって来た。
少し、強引だったな。
私は、クスッと笑った。
強引な所は、長所でもあり短所でもあった。
でも、修ちゃんのそんな所が大好きだった。
私にはない、人懐こい所や、仕事にも恋愛にも熱い所も。
そして、私を真っ直ぐに見つめる瞳も、名前を呼ぶ低い声も、抱き締める時の力強い腕も大好きだった。
恥ずかしくて、修ちゃんに伝えた事はないけど。
もう1度眠ろうと思った矢先、電話が鳴った。
あんなに情熱的に抱き合ったベッドも冷えてしまった。
私は、パラパラと医学雑誌をめくった。
救命救急の医師になってから、もう7年だ。
2年前に、腹部を包丁で刺された男性が救命に運ばれて来た。
私は、その男性の処置に当たった。そこで、話しを聞きに来た警察官が、修ちゃんだった。
修ちゃんは、必要もないのに事件が解決した事を、私に話しに来た。
そこで、夕食に誘われた。私は、断った。よく知らない人と話すのは苦手だ。
修ちゃんは、諦めずに私の元にやって来た。
少し、強引だったな。
私は、クスッと笑った。
強引な所は、長所でもあり短所でもあった。
でも、修ちゃんのそんな所が大好きだった。
私にはない、人懐こい所や、仕事にも恋愛にも熱い所も。
そして、私を真っ直ぐに見つめる瞳も、名前を呼ぶ低い声も、抱き締める時の力強い腕も大好きだった。
恥ずかしくて、修ちゃんに伝えた事はないけど。
もう1度眠ろうと思った矢先、電話が鳴った。