彼と彼女と彼の事情


「よく来るの?」


話が中断したところで、小声で郁人に聞いてみた。 


「あぁ。週に5日は来るかなぁ」


「…えっ?それじゃあ、毎日来てるってこと?」


「うん。俺の家みたいなとこだから。ここに来ると落ち着くし、マジで飯は美味いから言うことなし!」


「なんだぁ。今日はずいぶん誉めてくれるねぇ!」


横からおじさんが、話に加わってきた。 


隣で、奥さんらしき女性がにこやかにこちらを見ている。



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