彼と彼女と彼の事情


そんな次郎さんを、実の父のように慕う郁人。 


郁人がなぜ、この店に足繁く通うのか……なんとなく分かったような気がする。


昼間、ホテルで戴いた高級ランチよりも、何倍も美味しかったヒレカツ定食。 


料金は半分なのに、満足度は数倍以上。 



なんだか、不思議だった。 


幸せって、案外、身近なところにあるのかも……。


そんな風に思えてならなかった。 



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