彼と彼女と彼の事情



「ずっと、こうしたかった……」


耳元で囁かれた隼人の言葉に胸が大きく高鳴り、波打った。 


ドクン…ドクン…ドクン…

ギューッと抱き締められた腕の中で、淡い期待が増していく――…。










このまま隼人から離れたくない。


そう思わずにはいられなかった。


激しく波打つ鼓動が、隼人に聞こえてしまうのではないか、と焦る程に。




< 217 / 300 >

この作品をシェア

pagetop