彼と彼女と彼の事情
昨日、病室を飛び出してからあまりにもいろいろありすぎて、郁人と話すのも久しぶりのような気がした。 


たった1日なのに……。



メールが届いていたものの、やはり病院には行きにくかった。



彼女のこともあるし、隼人のこともある。



だから、こうして電話を貰えて気持ちも少し軽くなったし、なんとなく勇気も湧いてきた。 



そんな郁人に、感謝した。 


煎れたてのコーヒーにたっぷりのミルクを注ぎ、それを口にした。 



テレビの画面では、キャスターが入れ替わり、先程のニュース番組からワイドショーへと切り替わっていた。




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