彼と彼女と彼の事情


私たちが付き合っていないことを知ると、すぐさま車を走らせた隼人。


私の家の前まで来て、『今から話がしたい』と、電話で呼び出した。 


「何?どうしたの?」


「奈緒、俺と付き合ってくれ」


「えっ……」



今、考えると――…


隼人は、かなり積極的で強引な男だったと思う。 


どちらかというと、一緒にいて楽しい郁人の方が、自分には合っているような気もしたけれど…… 


隼人の強い気持ちに押され、私たちはその日から付き合うこととなった――。 




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