彼と彼女と彼の事情
以前と変わらず、優しく接してくれる隼人に甘え、先日の事故のことを一部始終話した。
「そうか。大変だったな。
でも、怪我がなくてよかったよ、本当に」
私の頭の中では、ほぼ答えは決まっていた。
あとは、隼人の答えを待つばかり。
隼人のGoサインさえあれば、それに従うつもりだった――。
これまでの経験上、隼人に相談するとその意見が大概、上手い具合に進んだ。
今回も、それに賭けてみた。