彼と彼女と彼の事情


あまりにも理不尽な話に返す言葉も見つからない。


郁人の話が本当なら……。

私の心は、氷のように冷たく冷えきった。 


郁人の言葉を何度も反芻してみたけれど…… 


結局のところ、隼人は私ではなく、お父さんの意見に従ったのは紛れもない事実。 


半年以上に渡って、私を苦しめてきた別れの理由―― 

それは、あまりにも残酷なものだった。







< 81 / 300 >

この作品をシェア

pagetop