Boys Kissシリーズ・金持ちとのキス
「だが貴様は自分を偽らない。ありのままで生きているだろう?」

「まあな。そういうところはお前と似ているのかもな」

「そっそう思うだろう? ボクも同じことを考えた。そしたら…いつの間にか、貴様のことばかり考えるようになったんだ」

んで、突如ここに呼び出して、取り引きを持ちかけたってワケかよ。

「…あのなぁ。フツー、好きなヤツに告るのは分かる。だが段階すっ飛ばした上に、何でキスするのに金をはさむ?」

俺は指でトントンと札束を叩いた。

「お前、キスする時は金を払ってんのか?」

「そんなわけないだろう! ただ貴様の場合は…その……こうでもしなければ、受け入れないと思ったんだ」

既にドン引き状態なんだが…。

「つーか、何だ? 俺は大金を払えば、キスを受け入れるヤツだと思われていたのか?」
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