Boys Kissシリーズ・金持ちとのキス
「そっそうじゃなくて…。…こうするしか、思い浮かばなかったんだ」

赤い顔で困惑気味に顔を伏せてしまう。

…まっ、確かに惚れた相手がクラスメートで、しかも同性の場合、どうすれば良いのかなんて分からないだろうな。

そんでコイツお得意の金の取り引きを持ちかけたワケか。

「…悪ぃけど、俺、金で受け取ってキスとかすんの、イヤだ」

「ひゃっ百万じゃ足りないか?」

「いくら積まれてもイヤだ。お前、人間が金だけじゃ動かいないってことを、学べよ」

「…そう、か。分かった」

そう言ってがっくりと項垂れた。

コイツはホントに…見ていると飽きない上に、分かりやす過ぎる。

俺は立ち上がり、ヤツの目の前に立った。

「なっ何だ? 殴るのか?」

「…ホントにお前の中の俺って、どういうイメージなんだよ?」
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