本当の幸せ







『慎司君。
話は沙奈ちゃんから
全て聞いたよ。』




『……………。』




『桜と別れてくれ。

親として
これ以上君のところに
娘を任せておく
訳にはいかない。』





『ちょ、お父さんっ。
待ってください。

さっきのはただの
喧嘩で、桜とは
今まで通り………』




『話を聞いていたか?
全て聞いてるんだ。

桜…おいで。』




パパ…。

涙を流しながら
パパのもとへ行くと
制服の袖をまくられる。


腕には古いものから
新しいものまで
痛々しい傷やアザ。




『桜をこんなに
傷つけたのは君だろ?』








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