本当の幸せ







沙奈との話に夢中で
すっかり忘れてた!





『青木さん、俺らのこと
忘れてたでしょ。』




痛そうに切れた手を
ブラブラさせながら
野坂が言った。




『う、ごめん…。

……………大丈夫?』




『ん、こんくらい平気。』




『でも、血が…。』




野坂の手からは
止まらず血が流れていた。







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