本当の幸せ
だが、今日は俺ら
以外にも人がいた。
『…あ、青木さんじゃね?』
あまり人が通らない
公園のベンチに座っていたのは
なんと同じクラスの青木さん。
『ん?あぁ本当だな。
いつも渉たちが見てるやつ。』
『うん。こんな時間に
こんな人気のない場所で
なにやってんだろ?』
青木さんは俯いていて
表情は読み取れなかったが
女の子がこんな場所で
危ないと思った俺は
青木さんに近づいていった。
『あー…まじかよ…。』
無言で歩み寄る俺に
結城は呆れながらも
ついてくる。