退治屋



紫「人ヲ害スル怨霊ト化シタ女
夜ノ使イ 紫苑ノ名ノ元
消滅スル」


瞬く間に紫の光に辺りが包まれた

女は言葉を発する間もない


紫「ごめん」


光に包まれながら俺はボソッと呟いた


いつからか呟くようになっていた

「ごめん」それは何に対してなのか


女を消滅させたこと

怨霊化する前に成仏させてあげられなかったこと

誰かが女に襲われる前に消滅させなかったこと


たくさんある気がする

だから俺は、この瞬間に謝罪を口にする

消滅させた奴の過去が俺に流れ込んでくる瞬間に



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