会議室のナイショの関係
「俺、言ったよな?紗和の口から他の男の名前、聞きたくないって」


ふと疑問に思っただけなのに、まーくんはムッとした表情、そして、怒った様な口調になる。

その瞬間……


「えっ?……あっ……、んっ……」


まーくんは私の顎に手をかけクイッと持ち上げ、苛立ちをぶつけるかのように強引に私の口を塞ぐ。

強引だったまーくんだけど、それは最初だけ。

角度を変え、何度も何度も、深い、そして優しいキスをする。

そんなキスに私はとろけそうになる。


もっと……

もっと、まーくんに触れて欲しい。


そんな風に思ってしまう。


だけど……


「んんっ……」


私はまーくんの胸をドンドンと叩く。

それに気付いたまーくんは私の唇から離れる。


「ハァ……ハァ……、ハァ……」


私は肩で大きく息をし、


「ここ会社!」


まーくんをキッと睨む。


“もっと触れてほしい”

そう思ってしまったけど、ここは会社の給湯室。

現実、そうはいかない。


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