会議室のナイショの関係
「知ってる」


まーくんは睨む私を全く気にしていない素振りで答える。


「し、知ってるって……。わかってるなら、何でこんな事するのよ!バレたらどうするの!」


全く気にしていないまーくんに、私は更に強い口調になる。


そりゃ、ちょっと休憩していたけど。

ここは会社で、今は勤務中。

会社でこんな事……


すると、まーくんはもう一度私を抱き寄せ


「妬かす紗和が悪い」


なんて、耳元で囁く。


「だから、意味わかんないんだけど」


この間もだけど、まーくんがヤキモチを焼いてくれる事はすごく嬉しい。

それだけ、私の事を想ってくれている、って事だから。

あまり納得はしていないけど、まーくんの気持ちが嬉しくて、私は大人しくまーくんの腕の中におさまる。


「……バ、バレたら責任取ってよね……」

「あぁ、バレなくても、俺は責任取るつもりだけど?」

「えぇっ!?」


私はまーくんの言葉に驚き、顔を上げる。

抱きしめられているから、それはすごく近い距離。

その距離の近さに、私の心臓はまーくんに聞こえそうなくらいうるさく動いている。

そりゃ、まーくんとずっと一緒に居たい。

だけど、さっきのアレは冗談で言ったのだけど。


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