会議室のナイショの関係
今日の仕事を頑張って早く終わらせた私は、急いで会社を出る。

数日前に、まーくんの部屋の鍵を借りていた私は、スーパーに寄ってから、まーくんの部屋に行く。

今日のメニューは、グラタンとオニオンスープとサラダ。

後、パンも買った。

もちろん、ホワイトソースを一から作った事の無い私は、ソースとマカロニのセットが入っているのを買う。

そして、オニオンスープは家でお母さんに教えて貰いながら、何度も練習をした。


まーくんの部屋でご飯を作っていると


プルルル プルルル……


「もしもし」

『紗和?今、仕事終わった』


もちろん電話の相手はまーくん。


「お疲れ様」


今からまーくんとクリスマスを一緒に過ごせる。

楽しみにしていた私はすごく嬉しいのだけど……

手際の悪い私は、もちろんまだ料理が完成していない。

まーくんも私が、料理が出来ない事は知っている。

だから、“やれば出来るんだよ!”って所を見せたかったのに。


『今から帰るな』

「うん、待ってるね」


私は電話を切り、慌てて料理の続きをする。

そして、グラタンをオーブンで焼きながら、サラダの野菜を切っていると


ガチャガチャ――


鍵を開ける音がする。

私は手を止め、慌てて玄関に。


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