会議室のナイショの関係
な、な、な、何でー!?

何で、まーくんがここに?

ってか、まーくんがこの会社の社長っ!?


私は固まったままステージ上のまーくんを見つめる。

久しぶりに見るまーくんは大人っぽく、凛々しくなっていた。


まぁ、まーくんと最後に会ったのは私が小学生の頃。

約10年は会っていないのだし、あの頃はまーくんも学生。

そりゃ、大人っぽくなっているのは当たり前なんだけど。


あまりにも驚いた私は、まーくんの挨拶や、その後の入社式で何を話されたのかなんて、全く覚えていなかった。





その日の夕方――…


「お兄ちゃんっ!」


今日は入社式だけなので、早く家に帰った私。

普段は一人暮らしをしていて、家には居ないけど、今日は家に来ているお兄ちゃんの和也を見付け大きな声で呼ぶ。


「おぉ、紗和、おかえり。入社式はどうだった?」


リビングのソファでくつろいでいたお兄ちゃんは、私に気付き私の方を見る。


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