会議室のナイショの関係
「……ヤバ」

「えっ?」


まーくんがボソッと呟いたから、私は顔を上げる。

抱きしめられているから、すごく近い距離。

まーくんは私をじっと見つめ


「紗和、可愛い」


そう言いながら、私の頬にそっと触れる。

そして、


「……我慢出来ないかも」

「えっ?」


まーくんはくるっと私に覆いかぶさる。


「ま、まーくん?」


まーくんは私の顔の側に両手をつき


「なぁ、紗和……。いい?」


上から真剣な表情で見下ろす。


「まーくん、今、朝だよ?」

「知ってる。でも、そんなの関係ない」


今日はお休みだし、“仕事に行かなきゃ”とかはないけど……

でも、朝から!?


「紗和が嫌なら、無理矢理はしないけど……。俺は、紗和が欲しい」


真剣な表情で私をじっと見つめるまーくん。

まーくんに触れられる事は私も嬉しい。

嫌なわけない。

それに、こんな真剣な目で見つめられたら……


「……うん」


私は小さく頷く。

すると、まーくんは嬉しそうに微笑み、私にたくさんのキスをする。

そして、大切な物を扱うように、優しくそっと触れた――…


< 62 / 106 >

この作品をシェア

pagetop