会議室のナイショの関係
そりゃ、まーくんと何処かへ出掛けたりと普通のデートをしてみたいと思う。

でも、まーくんと一緒に居られるのであれば、何処でもいい、というのも本音。

だから、今日も家で食べる事を提案したのだけど。


「俺が忙しいから、何処にも連れて行ってあげられないだろ?それに、今日はクリスマスだし。せめて、ご飯くらいは外で食べよう」


そう言いながら、まーくんは優しく見つめ、私の頭を撫でる。


「でも……」


今日はクリスマス。

しかも土曜日。

人も多いだろうし、会社の人に会ってしまったら……


「そんな不安げな表情しなくても大丈夫。うちの会社は社内恋愛禁止じゃないし、何も悪い事をしてない。それに、もし、会社の誰かに俺達の事が知られて、何かあるのなら、紗和が嫌な思いしないように、俺、紗和の事、守るから」


まーくんは真剣な表情で私を見る。


私達は独身同士。

まーくんの言う通り、会社も社内恋愛も禁止というわけでもない。

だから、別に悪い事をしているわけじゃないけど。

だけど、女性社員でまーくんに憧れている人は多い。

もし、その人達にまーくんとの事がバレたら、何を言われるかわからない。

その怖さはあるけど、でも、まーくんが側に居てくれる。

だから、きっと大丈夫……だよね?


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