会議室のナイショの関係
「“どうだった?”じゃないよっ!」

「お前、何、興奮してんだ?とりあえず、落ち着けば?」


いやいや、落ち着いてなんていられないから!


「お兄ちゃん、まーくんって覚えてる?」


私はお兄ちゃんの隣に座りながら聞く。


「まーくん?……あぁ、真人か?覚えてるもなにも友達だからな。今でも時間が合えば飲みに行ったりしているけど?真人がどうかしたのか?」


お兄ちゃん、今でもまーくんと会っているんだ。

まぁ、友達だもんね。

……じゃなくてっ!!


「何で言ってくれなかったのよ!私、すっごいびっくりしたんだから!!」

「何が?」

「“何が?”って……。私の就職先の社長がまーくんだって事!」

「っていうか、俺、紗和がどこの会社に就職したのか知らないし」


あっ……

そういえば、お兄ちゃんには“内定貰ったよ”ってメールを送っただけだった。

お兄ちゃん、忙しいから、最近ゆっくり話をしていないんだよな。

だから、詳しくどこの会社の内定を貰ったとかまでは話していなかった。


今日は私の就職祝いって事で、みんなでご飯を食べるからお兄ちゃんは帰って来ているだけだ。


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