会議室のナイショの関係
「うーん。どうなんだろうね……」


私のやっている仕事は、いつもとそんなに変わらないのだけど、会社は決算前で忙しい。

それに、3月の決算後は、決算作業がある。

まぁ、それ自体は、経理部の仕事だけど。

まーくんは書類に目を通したりと、色々大変みたいだ。


「最近は特に忙しそうだから」

「まぁ、相手は社長だし、私達にはわからないくらい忙しいだろうけど」


香澄は周りに聞こえないように小声で話す。


「でも、彼女の誕生日だよ?平日だし仕事はあるけど、ご飯くらいは行けるんじゃないの?」


バレンタインの時は、早く仕事を終わらせてくれ、一緒に過ごす事が出来たけど。


まーくんは社長。

それに、まーくんに告白された時に「寂しい思いはさせてしまうと思う」と、言われている。

だから、まーくんが忙しいなんてわかりきっている事。


「大切にするから」

まーくんはそう言ってくれた。

実際、私の事を想ってくれている事はわかる。

でも、やっぱり……

普段は会えなくても我慢するから、誕生日くらいは一緒に過ごしたい。

これが、本音。


だけど、そんなワガママは言えない。

だって、まーくんは忙しい。

ただでさえ、最近は特にゆっくり休めていないと思うし。

私の事で、負担にかけたくない。

邪魔になりたくない。


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