会議室のナイショの関係
それから、数日後――…


今日は、私の誕生日。

やっぱりまーくんからは、誕生日に関してのメールも何もない。

今日、一緒に過ごせないにしても、おめでとうのメールくらい貰えるかな?

なんて少し期待していた私がいた。

私も自分の誕生日を教えていないし、知らないとは思っていたけど、やっぱり落ち込んでしまう。

自分から、「私、今日、誕生日なんだよね」って言うのも、なんかね。


はぁ……


私は自然と大きなため息が出る。


「そんなに落ち込まないの」


香澄は会議室に持って行くお茶を準備しながら私を見る。


今日は会議がある為、私は香澄と一緒に給湯室でお茶の準備をしていた。


「うん……」

「暗い、暗い!今から会えるでしょ」

「ちょっと!声、大きい」


私は慌てて香澄の口を両手で塞ぐ。


「ごめん」


香澄は謝りながらも笑っている。


「もう……。って思ったんだけどさ。会議のお茶出しって、新入社員が入って来たら、新入社員の子がやるのかな?」


来月には新入社員が入って来る。

もし、新入社員に代わるのなら、いくら私もたまに会議に出るとはいえ、まーくんに会えくなる。

いつも忙しくて、あまり会えない。

だから、仕事中だけど、少しでも会える事が嬉しかったんだ。


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