給湯室の恋の罠
「紗和ちゃん。課長がコーヒー飲みたいって言っていたから、持って行ってくれないかな?」
そんな紗和に気付いてか、福本さんは優しくそう言った。
「えっ?あっ、はい……」
紗和は私を心配そうに見ながら答える。
「紗和、大丈夫。先に戻っていいよ」
紗和を安心させるように笑顔で言う。
「……うん。わかった」
紗和は課長の分のコーヒーを淹れ、給湯室を出て行く。
紗和が出て行ったのを確認した福本さんは
「さっきの答えね」
そう言って、給湯室内にある椅子に座り、テーブルに肘をつく。
そして
「俺が香澄ちゃんの事、好きだから」
私をじっと見つめながら言う。
……えっ?
いきなりの事に、私はびっくりして固まる。
「だから、香澄ちゃんの傷付く姿を見たくない」
福本さんに真剣な目で見つめられ、私は正直戸惑った。
いつも自分から気持ちを伝える私。
こうやってストレートに気持ちを伝えられたのは初めてだ。
だからなのか、私の心は少しドキドキしていた。
だけど、
「っていうか、なんで、私がフラれる事、前提なんですかっ!!」
初めての事でドキドキしていたけど、我に返った私。
そりゃぁ、倉木さんとは、挨拶程度にしか話した事がない。
それに、社員はたくさんいる。
倉木さんが私の事を覚えているかもわからない。
自分でも、“100%上手くいく”なんて思っているわけじゃないけど……
だけど、なんで福本さんに、そんな事言われなきゃいけないのっ!!
私はまたムカムカしてきた。
そんな紗和に気付いてか、福本さんは優しくそう言った。
「えっ?あっ、はい……」
紗和は私を心配そうに見ながら答える。
「紗和、大丈夫。先に戻っていいよ」
紗和を安心させるように笑顔で言う。
「……うん。わかった」
紗和は課長の分のコーヒーを淹れ、給湯室を出て行く。
紗和が出て行ったのを確認した福本さんは
「さっきの答えね」
そう言って、給湯室内にある椅子に座り、テーブルに肘をつく。
そして
「俺が香澄ちゃんの事、好きだから」
私をじっと見つめながら言う。
……えっ?
いきなりの事に、私はびっくりして固まる。
「だから、香澄ちゃんの傷付く姿を見たくない」
福本さんに真剣な目で見つめられ、私は正直戸惑った。
いつも自分から気持ちを伝える私。
こうやってストレートに気持ちを伝えられたのは初めてだ。
だからなのか、私の心は少しドキドキしていた。
だけど、
「っていうか、なんで、私がフラれる事、前提なんですかっ!!」
初めての事でドキドキしていたけど、我に返った私。
そりゃぁ、倉木さんとは、挨拶程度にしか話した事がない。
それに、社員はたくさんいる。
倉木さんが私の事を覚えているかもわからない。
自分でも、“100%上手くいく”なんて思っているわけじゃないけど……
だけど、なんで福本さんに、そんな事言われなきゃいけないのっ!!
私はまたムカムカしてきた。