愛を餌に罪は育つ
加藤さんのいる病室は大部屋で、病室の中を覗くと六個のベッドが置かれていた。
ベッドは全て埋まっていて、怪我人の病棟だからかみんな元気に面会者と話をしている。
加藤さんはどうやら一番奥のカーテンが閉まっているベッドにいるようだ。
「開けるよぉ~」
『へぇい』
梓の言葉にやる気の無い声が返ってきた。
カーテンを開けると、ギブスを付け片足を上で吊られている病院の室内着を着た加藤さんがベッドに寝転がっていた。
『美咲ちゃん!!』
「私もいるんだけど」
『さっきの声空耳かと思っ――ッッ』
梓が加藤さんの足につけられているギブスを指で弾くと、加藤さんは痛みで顔を歪めた。
声にならないほど痛かったみたいだ。
『お前ふざけんなよ!!』
「先にふっかけてきたの加藤君でしょ?」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いてよ。あの、これ良かったら召上って下さい」
加藤さんは笑顔でお菓子を受け取ってくれた。
ギブスを見ると痛々しいけど、それ以外は元気そうで安心した。
ベッドは全て埋まっていて、怪我人の病棟だからかみんな元気に面会者と話をしている。
加藤さんはどうやら一番奥のカーテンが閉まっているベッドにいるようだ。
「開けるよぉ~」
『へぇい』
梓の言葉にやる気の無い声が返ってきた。
カーテンを開けると、ギブスを付け片足を上で吊られている病院の室内着を着た加藤さんがベッドに寝転がっていた。
『美咲ちゃん!!』
「私もいるんだけど」
『さっきの声空耳かと思っ――ッッ』
梓が加藤さんの足につけられているギブスを指で弾くと、加藤さんは痛みで顔を歪めた。
声にならないほど痛かったみたいだ。
『お前ふざけんなよ!!』
「先にふっかけてきたの加藤君でしょ?」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いてよ。あの、これ良かったら召上って下さい」
加藤さんは笑顔でお菓子を受け取ってくれた。
ギブスを見ると痛々しいけど、それ以外は元気そうで安心した。