愛を餌に罪は育つ
梓が顔を上げると、目の前には梓を心配しているような目を向けている紅の顔があった。
「納得できるまで、その彼――朝陽を調べるつもり?」
「――うん」
「どうやって調べるの?」
「まだ、分かんない。美咲に話す訳にもいかないしね」
「そうだね――」
梓は紅の顔を見て柔らかい笑みを向けた。
それに対して紅は眉尻を下げるように微笑んだ。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
「私も調べてみるね」
「ありがと」
「だから――無茶はしないって約束して。一人で危ないことはしないって約束して」
梓は笑顔で頷きこう言った。
「約束する」
注文していた二杯目のコーヒーがテーブルに置かれ、ついでに紅もおかわりを注文した。
二杯目のコーヒーが合図かの様に、その日はもう涼子の話をすることはなかった。
「納得できるまで、その彼――朝陽を調べるつもり?」
「――うん」
「どうやって調べるの?」
「まだ、分かんない。美咲に話す訳にもいかないしね」
「そうだね――」
梓は紅の顔を見て柔らかい笑みを向けた。
それに対して紅は眉尻を下げるように微笑んだ。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」
「私も調べてみるね」
「ありがと」
「だから――無茶はしないって約束して。一人で危ないことはしないって約束して」
梓は笑顔で頷きこう言った。
「約束する」
注文していた二杯目のコーヒーがテーブルに置かれ、ついでに紅もおかわりを注文した。
二杯目のコーヒーが合図かの様に、その日はもう涼子の話をすることはなかった。