愛を餌に罪は育つ
仕事中の移動は仕事だろうと私用だろうと、副社長専属の運転手が車を運転してくれる。
だから私は必然的に後部座席で副社長の隣に座ることになる。
何度目かの副社長と一緒の後部座席はやっぱり落ち着かない。
だけど副社長には気付かれたくなくて、いつも平然とした態度を取ろうと頑張っている。
これでばれてたら本当恥ずかしい。
当たり前なのかもしれないけど、副社長はいつも通りで私が隣にいても気にしていないようだ。
私ばっかり馬鹿みたい――そう思うといつも悲しくなる。
『止めてくれ』
その言葉に運転手のおじさんはブレーキを踏み、車は静かに動きを止めた。
どうしたんだろうと思っていると副社長は窓を開け、外に向かって誰かに声をかけた。
『何してるんだ』
『あれぇ?秋さんこそ何してるんですか??』
この相手の声――聞いた事がある――ような気がする。
だから私は必然的に後部座席で副社長の隣に座ることになる。
何度目かの副社長と一緒の後部座席はやっぱり落ち着かない。
だけど副社長には気付かれたくなくて、いつも平然とした態度を取ろうと頑張っている。
これでばれてたら本当恥ずかしい。
当たり前なのかもしれないけど、副社長はいつも通りで私が隣にいても気にしていないようだ。
私ばっかり馬鹿みたい――そう思うといつも悲しくなる。
『止めてくれ』
その言葉に運転手のおじさんはブレーキを踏み、車は静かに動きを止めた。
どうしたんだろうと思っていると副社長は窓を開け、外に向かって誰かに声をかけた。
『何してるんだ』
『あれぇ?秋さんこそ何してるんですか??』
この相手の声――聞いた事がある――ような気がする。