愛を餌に罪は育つ
まだ朝陽とは続いてるの?
だとしたら、会社の飲み会の帰りに会った時の二人の態度は演技だったの?
どうして――今はその言葉で頭の中がいっぱいで、いくら考えても答えはみつかりそうになかった。
足音が近付いてくる音がして私は慌てて箱の蓋を閉め、元の場所――ベッドの下に箱を戻した。
「続けてコーヒーは嫌かなぁと思って紅茶にしたんだけど、紅茶飲めるよね?」
「あ、うん。大好きだよ」
「良かった。いつもコーヒー飲んでるから紅茶は苦手なのかと思ってた」
そう言って笑いながら紅茶の入ったカップを置いてくれる梓に、ちゃんと笑い返せているか自信がなかった。
梓が話してくれる内容も頭に入らなくて、耳から入ってきたはいいがどんどん流れ出ていくようだった。
このままだと変に思われる。
でも何を話せばいいのか分からない。
どうしようかと焦っていると、ふと一つの写真立てが目に入った。
梓と知らない女性が写っている写真。
写真を見ただけで、親しい間柄なんだろうなという事が伝わってくる。
だとしたら、会社の飲み会の帰りに会った時の二人の態度は演技だったの?
どうして――今はその言葉で頭の中がいっぱいで、いくら考えても答えはみつかりそうになかった。
足音が近付いてくる音がして私は慌てて箱の蓋を閉め、元の場所――ベッドの下に箱を戻した。
「続けてコーヒーは嫌かなぁと思って紅茶にしたんだけど、紅茶飲めるよね?」
「あ、うん。大好きだよ」
「良かった。いつもコーヒー飲んでるから紅茶は苦手なのかと思ってた」
そう言って笑いながら紅茶の入ったカップを置いてくれる梓に、ちゃんと笑い返せているか自信がなかった。
梓が話してくれる内容も頭に入らなくて、耳から入ってきたはいいがどんどん流れ出ていくようだった。
このままだと変に思われる。
でも何を話せばいいのか分からない。
どうしようかと焦っていると、ふと一つの写真立てが目に入った。
梓と知らない女性が写っている写真。
写真を見ただけで、親しい間柄なんだろうなという事が伝わってくる。