愛を餌に罪は育つ
秋さんの腕の中は凄く心地よかった。
呼吸をするたび静かにゆっくりと上下する胸に顔を寄せていると、心臓の音が耳に響いてくる。
暫くの時間私は目を閉じ、訪れた幸せを噛み締めていた。
『ずっとこうしていたいが今日は早く休んだ方がいい』
秋さんのその言葉に嬉しさと寂しさを感じた時、ふと冷静な自分が現れ今のこの状況が恥ずかしくなってきてしまった。
私たち恋人って事だよね!?
秋さんが私の彼氏って事だよね!?
『美咲?』
今までは当たり前だが大野さんと呼ばれていた。
それが今、秋さんは“美咲”と呼んでくれた。
嬉しくて顔が緩んでしまい、私は秋さんにギュッとしがみついた。
『実は甘えん坊だったんだな』
「嫌――ですか?」
『いいや、全て愛しいと想うほど美咲に溺れているよ』
「凄く嬉しいですけど、ダメですよ――お願いですから、私を甘やかさないで下さい」
秋さんは私の腰に腕を回し首元に手を置くと何故か可笑しそうに笑っていた。
理由は分からないけど私の傍で笑ってくれている事が嬉しかった。
頭から首へ手を滑らせる様に何度も撫でてくれる。
こんなに甘い人だと思わなかった。
呼吸をするたび静かにゆっくりと上下する胸に顔を寄せていると、心臓の音が耳に響いてくる。
暫くの時間私は目を閉じ、訪れた幸せを噛み締めていた。
『ずっとこうしていたいが今日は早く休んだ方がいい』
秋さんのその言葉に嬉しさと寂しさを感じた時、ふと冷静な自分が現れ今のこの状況が恥ずかしくなってきてしまった。
私たち恋人って事だよね!?
秋さんが私の彼氏って事だよね!?
『美咲?』
今までは当たり前だが大野さんと呼ばれていた。
それが今、秋さんは“美咲”と呼んでくれた。
嬉しくて顔が緩んでしまい、私は秋さんにギュッとしがみついた。
『実は甘えん坊だったんだな』
「嫌――ですか?」
『いいや、全て愛しいと想うほど美咲に溺れているよ』
「凄く嬉しいですけど、ダメですよ――お願いですから、私を甘やかさないで下さい」
秋さんは私の腰に腕を回し首元に手を置くと何故か可笑しそうに笑っていた。
理由は分からないけど私の傍で笑ってくれている事が嬉しかった。
頭から首へ手を滑らせる様に何度も撫でてくれる。
こんなに甘い人だと思わなかった。