愛を餌に罪は育つ
俺は美咲の背中を擦りながら、静かに尋ねた。
『最近元気がないようだが、何か悩みでもあるんじゃないのか?』
「――――」
『話したくない?それか私の気のせいかな?』
むくっと顔を上げた美咲は頬を膨らませ眉間に皺を寄せ上目使いで俺を見てきた。
思わずキスをしたくなるような顔だが、美咲はそういうつもりは全くないんだろうな。
そういう雰囲気でもなさそうだ。
「嫌です」
『何が?』
「私と居る時は自分の事を私って言うのに、翔太君と居る時は俺って言いますよね」
『そんな事気にしていたのか?』
「そんな事じゃありません――」
どうしてこう可愛い事を言うんだろうか。
両手で美咲の顔を包み上を向かせるが、目線を落とし俺を見ようとはしない。
いつものように恥ずかしがっているんだろうと思うと、嬉しくて柄にもなく顔が緩んでしまう。
『美咲も敬語じゃないか』
「うっ――じゃ、じゃあ――敬語じゃなくなったら秋さんも変えてくれますか?」
『あぁ、勿論だよ』
『最近元気がないようだが、何か悩みでもあるんじゃないのか?』
「――――」
『話したくない?それか私の気のせいかな?』
むくっと顔を上げた美咲は頬を膨らませ眉間に皺を寄せ上目使いで俺を見てきた。
思わずキスをしたくなるような顔だが、美咲はそういうつもりは全くないんだろうな。
そういう雰囲気でもなさそうだ。
「嫌です」
『何が?』
「私と居る時は自分の事を私って言うのに、翔太君と居る時は俺って言いますよね」
『そんな事気にしていたのか?』
「そんな事じゃありません――」
どうしてこう可愛い事を言うんだろうか。
両手で美咲の顔を包み上を向かせるが、目線を落とし俺を見ようとはしない。
いつものように恥ずかしがっているんだろうと思うと、嬉しくて柄にもなく顔が緩んでしまう。
『美咲も敬語じゃないか』
「うっ――じゃ、じゃあ――敬語じゃなくなったら秋さんも変えてくれますか?」
『あぁ、勿論だよ』