愛を餌に罪は育つ
『勝手に入ってこられないにしても、声は我慢してもらわないといけない』



そう言うと秋は妖しく微笑み私の唇を塞いだ。


キスをしながらそっと頬を撫でてくれるその手が気持ち良かった。


秋のもう片方の手がブラウスの中に滑り込み、肌に触れる。


それだけで驚く程体が反応してしまう。



『いつもより敏感だな』

「なッッあ――ッッ」



胸の締め付けがなくなり、秋の大きな手は難なく私の膨らみにたどり着く。


声を我慢しようとすると変に体に力が入ってしまう。



『美咲、顔を上げて』



私は秋にしがみつきながら首を横にふった。


今更だけどこんなに明るいところでこんな顔見せられない。



『美咲』



耳元で喋らないで――ッッ。



「んッッ――」



耳にキスをされ、秋の息がかかる。


それに堪えきれず顔を上げるとまたキスの嵐。


このままじゃキスで溺れちゃう――。






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