愛を餌に罪は育つ
「な、に――これ――」
『指輪』
「そんなのは分かってるッッ!!だってこれ――ッッ」
左手の薬指にはめられたダイヤの付いた指輪を見て涙が溢れた。
どんどんボヤけていく指輪がこのままなくなってしまうんじゃないかと思ってしまう程、信じられなかった。
『婚約指輪、受け取って貰えるかな?』
いつもは自信たっぷりな秋が少し控え目に言うものだから、余計に胸がいっぱいになった。
本当にズルい。
受け取るに決まってる。
「ありがとうッッ」
抱きしめられ、涙の量と共に嗚咽も酷くなっていく。
しゃくり上げているせいで息も上手く吸えない。
そんな私の頭と背中を優しく撫でてくれる秋に、何度も甘える様に擦りよった。
「幸せ過ぎて、おかしくなりそうッッ」
『これからもっと幸せになるのに、今からこれでは先が思いやられるな』
可笑しそうに笑う秋の声に更に幸せな気持ちは膨れ上がった。
「秋、大ッッ好きっ!!」
秋は私の頬を包み上を向かせると、眉尻を下げ柔らかく微笑み何度もキスを落とした。
唇が離れているほんの僅な時間が何だか胸がくすぐったくて、恥ずかしかった。
『指輪』
「そんなのは分かってるッッ!!だってこれ――ッッ」
左手の薬指にはめられたダイヤの付いた指輪を見て涙が溢れた。
どんどんボヤけていく指輪がこのままなくなってしまうんじゃないかと思ってしまう程、信じられなかった。
『婚約指輪、受け取って貰えるかな?』
いつもは自信たっぷりな秋が少し控え目に言うものだから、余計に胸がいっぱいになった。
本当にズルい。
受け取るに決まってる。
「ありがとうッッ」
抱きしめられ、涙の量と共に嗚咽も酷くなっていく。
しゃくり上げているせいで息も上手く吸えない。
そんな私の頭と背中を優しく撫でてくれる秋に、何度も甘える様に擦りよった。
「幸せ過ぎて、おかしくなりそうッッ」
『これからもっと幸せになるのに、今からこれでは先が思いやられるな』
可笑しそうに笑う秋の声に更に幸せな気持ちは膨れ上がった。
「秋、大ッッ好きっ!!」
秋は私の頬を包み上を向かせると、眉尻を下げ柔らかく微笑み何度もキスを落とした。
唇が離れているほんの僅な時間が何だか胸がくすぐったくて、恥ずかしかった。