愛を餌に罪は育つ
マンションの最寄り駅に着くと、私は走ってマンションへ向かった。


ヒールを履いているせいで何度も転びそうになった。


それでも私は足を止めずに走り続けた。


リビングのドアを開くとテレビを見ていた朝陽が振り向き目を見開いた。



『どうしたの!?そんなに息を切らして帰ってくるなんて。まさか外で何かあったの!?』



時計を見ると後五分で日付が変わってしまうところだった。


朝陽は心配した顔を向けていたが時間がないため私は急いで準備を始めた。



『美咲!!本当にどうしたの!?』

「後で説明する!!」



私の大きな声に少し驚いた表情を見せると、朝陽は口を閉じ静かになった。


シュンとしている様に見えたけど今は話している暇はない。






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