愛を餌に罪は育つ
「それでね、記憶がない話をしたら今日は朝陽の誕生日だよって教えてくれたの」
『――――』
朝陽は私をジッと見つめるだけで、喋る事も微笑む事もしなかった。
こんな朝陽を見るのは初めてで、不安が胸に広がる。
「――眠たいの?」
『え?』
「時間も遅いし、お腹もいっぱいでお酒も飲んでるから眠たいのかなぁって思って――」
眉尻を下げ微笑んだ朝陽はそっと私を抱き寄せた。
もうお風呂に入ったんだろうな。
まだ石鹸のいい香りがする。
『ごめん』
「なんで、謝るの?」
『美咲が話をしてくれてるのに眠くてボーッとしちゃったから』
「気にしないで。私お風呂に入ってくるから先に寝てて」
朝陽は抱きしめる腕に力を込め、首を横にふった。
私は抱きしめ返して朝陽のサラサラの髪の毛をすくった。
「すぐ私もベッドに行くから。ね?」
私からゆっくりと体を話した朝陽の顔は、今にも泣いてしまうんじゃないかと思うくらい弱々しく見えた。
だけど両手で朝陽の顔を包み笑顔を向けると、朝陽は安心した様な顔をして寝室へと歩いて行った。
朝陽って不思議。
たまに子供のように見える時がある。
そんな事を考えつつ私はお風呂場へと向かった。
『――――』
朝陽は私をジッと見つめるだけで、喋る事も微笑む事もしなかった。
こんな朝陽を見るのは初めてで、不安が胸に広がる。
「――眠たいの?」
『え?』
「時間も遅いし、お腹もいっぱいでお酒も飲んでるから眠たいのかなぁって思って――」
眉尻を下げ微笑んだ朝陽はそっと私を抱き寄せた。
もうお風呂に入ったんだろうな。
まだ石鹸のいい香りがする。
『ごめん』
「なんで、謝るの?」
『美咲が話をしてくれてるのに眠くてボーッとしちゃったから』
「気にしないで。私お風呂に入ってくるから先に寝てて」
朝陽は抱きしめる腕に力を込め、首を横にふった。
私は抱きしめ返して朝陽のサラサラの髪の毛をすくった。
「すぐ私もベッドに行くから。ね?」
私からゆっくりと体を話した朝陽の顔は、今にも泣いてしまうんじゃないかと思うくらい弱々しく見えた。
だけど両手で朝陽の顔を包み笑顔を向けると、朝陽は安心した様な顔をして寝室へと歩いて行った。
朝陽って不思議。
たまに子供のように見える時がある。
そんな事を考えつつ私はお風呂場へと向かった。