10年越しの恋
リビングへと降りるとすでにお母さんのケイトが夕食の準備をしてくれていた。

アメリカならではのBBQの匂いに日本からほとんど何も食べず、空腹なことの気づいた。

「ようこそ、セナ! 今夜はハンバーガなんだけど食べられる?」

「はい! アメリカのは日本のとは比べモノにならないぐらいおいしいですよね」

「聞いていた通り、英語話せるのね。安心だわ」

留学後5年近いブランクにやばいなって思っていただけにケイトの一言に安心した。

自分の好きなものを挟んでバーガーを作る。
お皿の場所が分からないでとまどっているとお兄ちゃんのブライアンがはにかみながら持ってきてくれた。

「そういえばセナは語学研修じゃなくって、こっちの小児ホスピスのボランティア研修を受けるために来たって?」

「はい、日本ではまだ広まっていないみたいで。だからこちらで勉強して、卒業論文にまとめたいと…」

「そう聞いてあなたのホストになることに決めたんだよ」

ニックは小児科の医師。今回の私の意志を尊重し、研修先を提供してくれた。

「ありがとうございます。よろしくおねがいします」

初日はそんな自己紹介の様な話をした。

「疲れてるでしょ。シャワー浴びてゆっくり寝てね」


丸1日ぶりの温かいお湯にすっきりし、ベットで伸びをする。

雅紀へ空港で買った葉書を書いた。

”無事到着したよ!ホストファミリーもすっごいいい人で楽しく過ごせそうです。

手紙読みました。私も夜、電話できないのが寂しいです。

でも、がんばって勉強して帰るね。

滞在先の住所と電話番号を念のため書いておきます”
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